はまじぃの物語~第4章「愛」~

彼女に会えない不安な1日が終わった。
とても長く感じた1日だった。
このままもう会えないのだろうか・・・

 

 

「はまちゃん!おはよう!!」
次の日、彼女の元気な声が聞こえた。
僕はとってもとっても嬉しかった。
よかった。本当に会えてよかった。

こんな気持ちになったのは何年ぶりだろう・・・
自然と尻尾が動く。
ブンブン!

彼女の顔を見ると目をまん丸にして僕を見ていた。
「はまちゃん!しっぽ!」
彼女がニッコリと笑った。

ブンブンブン!
さっきより多めに尻尾が動いた。

彼女が僕をギュッと抱きしめてくれた。
ブンブンブンブン!
「すごいよー。はまちゃん。」
彼女の目が潤んでいるように見えた。

彼女に抱きしめられた僕はとても温かくて、
ふわっとした何とも言えない気持ちがした。

それからというもの、いつも彼女の事を見てしまう僕。
姿は見えなくても彼女の声がするだけでどこにいるのか周りを見渡してしまう。

あんなに目を合わすのを拒んでいた僕なのに。

目を背けるはまじい←絶対に目を合わせなかった僕。。。

 

今ではこっちを見てほしいと願っている。

それからご飯が美味しくなってお腹もどんどん空くようになってきた。
毎日、彼女に会うのが楽しみで仕方がない。

僕が尻尾をブンブン!するといつも笑顔になる彼女。
ずっと彼女のそばにいたいと強く願うようになった。

でも僕は歩くことが出来ないからいつも彼女が僕のそばに来てくれるのを待っているしかなかった。
それがとてももどかしかった。
こっちから彼女に近づくことが出来たらいいのに。。。
そんな事ばかり考えていた。

この時僕はまさかその願いが叶うことになろうとは想像もしていなかった。

 

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